2024年6月、SCSK株式会社が共創をテーマに東京ミッドタウン八重洲に開設したブランディング拠点「SCSK LINK SQUARE」のブックディレクションを行いました。
この施設は、SCSKの最新ソリューションや最先端のデジタル技術を体験できる場です。未来のビジョンを五感で体験できる「ウェルカムエリア」。SCSKが提供する最先端のデジタル技術を体験する「エクスペリエンスエリア」。SCSKのワークスタイルやさまざまな商材に出会える「ライブオフィスエリア」。新しい価値を生み出す共創活動の「コラボレーションエリア」。セミナーやイベントを通じて交流を深める「イベントエリア」。この5つのエリアで構成されています。社会が必要とする新たな価値を創出する起点となり、未来の価値創造を目指す場として、「SCSK LINK SQUARE」は設計されています。

そして、弊社はその5つのエリアの内、「コラボレーションエリア」「イベントエリア」に設置されたライブラリー、2箇所を担当しました。
「コラボレーションエリア」では、技術やテクノロジーの歩みを俯瞰しつつ、SCSKが取り組む環境や社会課題について、哲学や芸術、自然に関する本など、人間の深い部分(核)に触れるような本を選びました。これらのテーマから個々が内面を見つめることによって可能となる共創の誘発を促したいと考えます。

一方、「イベントエリア」では、セミナーや立食イベントなど、多くのゲストが来訪し、食べたり飲んだりしながらアイデアのミックスアップの胎動が起こるイメージが浮かびました。ここでは、人間の心と身体に関するものから、食文化や旅、そして人と人の関わりで構成される世の中についての本を並べました。
くわえて、今回のプロジェクトでは、映像作品「本の息吹」をフロウプラトウと制作。ライブラリーの中には少し開いた状態で白い本が佇みます。本から漏れ出た光がアフォリズムとなり、棚へ投影されます。この場を訪れた人々へこの映像作品が本への興味を一層引き立て、本との新しい出会いを演出します。

SNSをはじめ、多様な情報媒体が林立する今、その責任の所在が曖味になっています。そんな時代に、著者名がはっきりと記され引用や文献の出自が明確な印刷物の本を扱う意味を考え、長い年月を経ても読み継がれる可能性の高い現在と未来のクラシックを中心に選書しました。また、紙の本を読むという自発的行為は、受動メディアと異なりコンテンツに接している時間を自身でコントロールすることができるのが特徴です。美しい装丁の本や大版のビジュアルブックも含め、五感全体でこれらのコンテンツに接してもらえるよう心掛けています。

SCSK株式会社
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ブランディング拠点「SCSK LINK SQUARE」紹介動画/SCSK株式会社
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