「出版界の総親和」という精神を掲げ1953年に設立され、2013年に一般財団法人となった日本出版クラブが、本の街 神保町に移転しました。BACHは、新しくできた出版クラブビルのメインエントランスの「顔」となる「クラブ ライブラリー」を制作しました。
天高8メートル、4階までの壁面書架には最大で約12,000冊の書籍が収蔵できます。今回、ライブラリーの新設にあたり、日本書籍出版協会、日本出版クラブに所属する全国の出版社約300社から寄贈された「未来に残したい」本、およそ8,000冊が集まりました。それらの本を、日本の図書館で広く使われているNDC分類をベースに、DDC分類、UDC分類なども参考にしながら、その全ジャンルを網羅する8つのテーマを新たに設けた「編集型」の本棚を作りました。未来の読者たちへと本を繋いで行く場所なので、世界各国の絵本や児童書を中心とした「子どもたちへ」という項目を独立させて作ったことも特徴のひとつです。
エントランスから見上げる巨大な本棚に配置するサイン計画や、小さな気づきを作るため、「小さな本の展覧会」を企画するなど、細部にまでこだわっています。第1回目は、過去の造本装幀コンクール受賞作の中から「建築の本」「タイポグラフィ」など、階層の異なる7つのテーマを設け、国内外で活躍した建築家 丹下健三の『現実と創造』、日本を代表するグラフィックデザイナー 原弘が装丁を手がけた『円空』など選りすぐりの作品を展示しています。「本はまだまだ面白い」と、その可能性の大きさに気づいてもらえる展覧会になることを目指しています。


101-0051
東京都千代田区神田神保町1-32
03-5577-1771

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